令和5年12月19日に発表された月例経済報告(令和5年12月)について、解説します。
令和5年12月の月例経済報告について、解説します。
月例経済報告については、こちらで説明しておりますので、よければご参照下さい。
1.令和5年12月分について
主要な項目を、令和5年11月分、12月分について、以下掲載します。
令和5年11月 | 令和5年12月 | |
基調判断 | このところ一部に足踏みもみられるが、緩やかに回復している | このところ一部に足踏みもみられるが、緩やかに回復している |
個人消費 | 持ち直している | 持ち直している |
設備投資 | 持ち直しに足踏みがみられる | 持ち直しに足踏みがみられる |
住宅建設 | 弱含んでいる | 弱含んでいる |
企業収益 | 総じてみれば改善している | 総じてみれば改善している |
企業の業況判断 | 総じてみれば緩やかに改善している | 改善している |
雇用情勢 | 改善の動きがみられる | 改善の動きがみられる |
消費者物価 | 上昇している | このところ上昇テンポが緩やかになっている |
先月と異なっているところは、太字にしてあります。
2カ所あります。
企業の業況判断は、「総じてみれば緩やかに改善している」から、「改善している」に変更されています。
これは、明らかにプラス要因です。
消費者物価は、「上昇している」から、「このところ上昇テンポが緩やかになっている」に変化しています。
これは、判断が難しいところです。
一般的には、消費者物価が上昇し、給料も上がっていくようであれば、消費者物価の上昇はプラスとらえることができます。
ですが、消費者物価が上昇するだけで、給料が上がらなければ、消費者物価の上昇はマイナスととらえざるをえません。
コロナ禍での供給不足、その後のウクライナ戦争が、供給不足に一層拍車をかけました。この影響によるインフレで、消費者物価が上昇してきたと考えると、消費者物価の上昇が緩やかになってきたのは、プラス要因と考えられるのかと解釈しております。
2.先行きについて
先行きについては、以下のとおりとなっています。
先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。
内容は、先月11月分と同内容です。
3.まとめ
先月と比較して、内容としては、良くなっているのではないかと判断しております。
年初に、日経平均株価の連騰で、今後の日本経済は明るいのではないかと期待もしております。
令和6年1月分が発表されましたら、また、解説致します。