秋葉原の再開発について、地価の動向も合わせて解説します。

秋葉原の再開発について、地価の動向も合わせて解説します。

秋葉原の再開発とは、外神田一丁目の再開発になります。
外神田一丁目再開発について、今回は解説します。

外神田一丁目と云っても、なかなかイメージが湧かない方もいらっしゃるかもしれません。
エリアとしては、秋葉原と思っていただければ、大丈夫です。

1.秋葉原について

秋葉原をご存じない方はいらっしゃらないと思いますが、簡単に説明致します。
ちなみに、秋葉原は駅名にあるだけで、地名にはありません。

秋葉原は、千代田区に位置します。

最寄駅は、秋葉原駅で、JR山手線、京浜東北線、総武線、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスが乗り入れています。

2022年のデータですが、JR東日本エリア内の1日平均の乗車人員によると、秋葉原駅は9位で、190,506人となっています。8位は新橋駅で、193,244人、10位は北千住駅で、183,824人です。

秋葉原と云えば、電子機器、アニメ、マンガ、コンピュータゲームなどの中心地として、有名ですね。
世界中からファンが集まり、電子製品や趣味のアイテムを購入できる巨大な電気街として有名です。
数多くの家電量販店、アニメ・マンガ専門書店、コンピュータゲームショップが軒を連ねています。

アイドルカフェ、メイドカフェなど、ユニークな飲食店が点在していています。
ここで文章にするのは、難しいところもありますので、秋葉原を訪問されたことのない方は、是非一度、ご自身の目で確認いただければと思います。
また、アニメやゲーム関連のイベントやフェスティバルが頻繁に開催され、ファン同士が交流する場としても知られています。

2.外神田一丁目再開発

再開発エリアは、JR秋葉原駅の南西に位置する万世橋に近い三角形の地区になります。
言い換えると、神田川、JR総武線、昌平橋、万世橋に囲まれたエリアです。
JR秋葉原駅電気街口から徒歩約2分程度で、駅からの近さは抜群です。

住所で云うと、千代田区外神田1丁目1~3となり、広さは約1.9haです。

再開発エリアの西方から撮影。

地域の特徴としては、家電量販店を中心に、小さな電子部品店等が見られる地域です。

千代田区のホームページ

平成15年12月に、万世橋構想プロジェクト委員会が発足し、その後検討会、意見交換会、勉強会を経て、令和元年7月に基本構想をまとめ、令和2年8月から、外神田一丁目南部地区地区計画勉強会が開かれています。

開発計画は以下のとおりです。

A街区 B街区
敷地面積 約4,675㎡ 約3,150㎡
建築面積 約3,740㎡ 約1,470㎡
延べ面積(容積対象面積) 約102,700㎡(約86,485㎡) 約13,250㎡(約11,327㎡)
主要用途 事務所、店舗、駐車場等 店舗、宿泊施設、集会所、駐車場等
建築物の高さの限度 170m 50m

千代田区のホームページ

高さ170mと50mの2棟のビルを建築する構想となっています。清掃事務所、葬祭施設など公共施設も入居予定となっています。

千代田区のホームページ

区が、都市計画決定に向けて、住民らの意見を募る縦覧を始めましたが、同意は6割程度に留まっているようです。

建物の老朽化により、再開発を望む声がある一方で、回遊性のある街にすべき、再開発ビルは家賃が上がり、現在の小規模店舗が移るのは難しいだろう、という意見もあるそうです。

再開発に疑問を持っている方たちもいるようです。

古くからの秋葉原の街並みを残そうとすれば、現在のままの中小規模店舗の方が秋葉原らしいのかもしれませんが、ヨドバシカメラやUDXなど、大型のビルも増えてきている状況から、再開発により集客力のある大型ビルを建築するというのも一つの解決策かもしれません。

3.地価動向

最後に、地価の動向について、触れます。

以下は、路線価になります。

再開発エリア内に、地価公示地、基準地はありません。
周辺に、公示5-37、公示5-52、基準5-4、基準5-10があります。
これらの地価動向を見て行きます。

まず、地価公示です。

公示5-37と公示5-52は、ほぼ同様の推移を示しており、また、千代田区とも同様の推移となっています。
公示5-37の令和5年1月1日の価格は5,480,000円/㎡で、公示5-52は2,220,000円/㎡です。

次に基準地です。

地価公示とほぼ同様の傾向をしめしていることが伺えます。
基準5-4、基準5-10ともに千代田区と同様の推移となっています。
基準5-4の令和5年7月1日の価格は11,600,000円/㎡、基準5-10は7,000,000円/㎡です。

概ね同様の推移となっていますが、基準5-4は、少し特異な動きをしています。
令和元年では、千代田区、基準5-10よりもやや大きな上昇率となる一方で、令和2年では、千代田区、基準5-10が辛うじてプラス圏内に留まっているのに対して、大幅なマイナスとなっています。
基準5-4は、上記4地点の中で、繁華性のもっとも高い地域であることから、新型コロナウイルス感染症の影響が大きい為でしょうか。

4.まとめ

秋葉原、外神田一丁目再開発について、説明させていただき、合わせて、地価動向も解説させていただきました。
今後も新たな動きなどがありましたら、情報を発信していきたいと思っております。

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